その愛想笑いやめろ

サンピリ演出の元一のブログです。
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「とんじる祭」で良かったことアレコレ
今日、1月、2月に渡って企画された「とんじる祭」なる催しが終了した。
演劇についてあれやこれやと思案する毎日だけど、こんなにも全てが楽しかった日々はない。いろんな人たちに感謝の気持ちを込めて、思いつくことを書いてみる。

不満に思うことについては身体隅々まで探しても一つも見当たらないので書かない。

【ノリ】
まず、この「とんじる祭」というふざけたネーミングから裏づけされている通り、この企画はとにかく『ノリ』で始まって終始『ノリ』で進んでいったイベントだった。

事の発端は、福岡学生演劇祭関連でなんとなく知り合ったユニットれんげの片山くんに、なんとなく「れんげの会議に来てみない?」と誘われた昨年の秋になる。
僕はユニットれんげの名前を今年ようやく認知した程度で公演も一回も見たこともなかったんだけど、なんとなく片山くんたちと『ノリ』が合いそうな気がして、ふとその日会議に立ち寄ることにしたのだった。

そしたら、そこで「イベントやろうや」(やるよね)という話をされ、
その『ノリ』に「もちろん、やるよ」という返事をしてしまった。

本当に不思議な話なんだけど、何か、はじめからやることが決まっていたかのような片山くんの口ぶりには独特な魅力というか高等な洗脳技術みたいなものがあった。
すると、「劇団Mもやるし、陰湿もやると思う」という話になり、
僕も「じゃあ、みかんプロジェクト呼ぼうよ」とつい口走ってしまったために、この5団体の参加が“決まる”。
(二回目の会議は、イベントの説明をして参加するかどうか聞く主旨だったけど、同じく「やるよね」という『ノリ』のまま決定に至った。)

劇団Mは旗揚げすらしてない団体で、陰湿も別段つるんでる仲ではなく、みかんプロジェクトなんて最近1回作品を見たってだけだったのに・・・。

その後も、「公演でとんじるを配りたい」というれんげの大将こと白川くんの意見に悪ノリし「とんじる祭」という名前が決まり、小作品の発表や映像を絡めるルール、客演を必ず入れること、チラシデザイン、スタッフや制作を団体で分担することなどみんなとの話し合いでどんどん決まっていった。

それぞれ公演を控えていたけど、一団体も滞りなく作品を完成させ、満席。
映像と演劇の絡め方も作品のカラーも満遍なく整ったことも凄い。
本当に終始楽しくみんなと演劇祭をつくったという達成感で満ち足りていた。


【身内】
お客さんのアンケートで、身内感があって嫌だったというご意見もあったけど、
僕らそもそもがこのイベントで知り合った仲間同士だったのでそれも不思議なことだなと思った。

僕は、演劇祭ってなんか「たたかう」イメージがあって、
あそこの団体よりおれの団体の方が上だとか、あそこの作品はゴミみたいな、なんかジリジリしたものを感じてた。
もしくは、よそはよそ、うちはうちパターンの、それぞれがそれぞれに対して特に何の興味のないパターン。
それはそれでいいんだろうと思うけど、演劇でその要素っているのか?っていっつも思う。
ましてや、何かの助成金やプロデュースの企画で運営がつくり手でないものが多かったりする。そういう演劇祭に立ち会ったとき、血が通ってないなぁと思って悲しくなる。

とんじる祭は、休憩のときも、打ち上げの席でも、とにかくお互いの作品を楽しむ空気があってそれが最高に良かった。最高に演劇を楽しめる人間たちの集まりだった。

褒めあい、とも違う。演劇って難しいとか、こんな面白さがあるよねとか、純粋な演劇への興味の場だったと思う。

伝わらなかったことも、こうしたら伝わったのにとか演技論とか将来どう演劇を続けて行くのみたいなつまんない話じゃなくて、伝わらなかったことの面白さやおかしさで十二分に語り合えていた。

というのは、大げさだけどね。


【お客さん】
リピーターも15人ほど来て下さって楽しんでくれたお客さんも多かったけど、一方で、クオリティーが低い、実験内容が微妙、シュールよりもエンタメ人気と、厳しいご意見ももちろんあった。
あったけど、温かい目で見られた。
普段は、作品をやるための上演であるから向き合わざるを得ないけど、
今回はきっとお祭りをみんなで企画したという実感の方が強いからダメージが少なかっただけかも。

そういうお客さんのご意見もつくり手や作品にとっては重要ではあるんだけど、
もっと大きい収穫がこのイベントにあったというところだろうか。

新しい人に会えて、一緒にものづくりをして、一緒に盛り上がって、語らえたというか。
学生も社会人もガチもみんな対等でやれたというか。
いいことしかないんじゃくて、いいことが凄くいいというか(?)。

教訓としては、
何か、誰かにプロデュースされてそういう機会をお膳立てされるんじゃなくて、もっとつくり手が自分たちで積極的につくっていくべきだなということ。
そう考えると、昨年の福岡学生演劇祭も演劇大学もラウンジサウンズもCTTもミソゲキも素晴らしいなと思った。

※劇場や財団やNPOの方々の努力は素晴らしいし尊敬に値するけれども。
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